診療案内

小児歯科

子供の歯の治療では、成長期や乳歯・永久歯などの歯の性質にあわせた治療法の選択が必要です。
永久歯(大人の歯)と違い、乳歯は独特な性質を持つため、その性質にあわせた治療法を選択していきます。ホームケアと院内での予防治療・定期メンテナンスで虫歯になりにくい歯と、その環境を整えることが大切です。

子どものむし歯

子どものむし歯の特徴として以下のような点が挙げられます。

子どもの歯(乳歯や生えたばかりの永久歯)はむし歯になりやすい。
⇒子どもの歯は大変やわらかく、油断をするとすぐにむし歯になってしまいます。

子どもの歯のむし歯は進行が早く広範囲に広がりやすい。
⇒子どもの歯は大変やわらかい上、歯の表面の硬いエナメル質が薄いのでむし歯の進行も早く、広範囲に広がります。

子どものむし歯は母親などの保護者に大きく影響されます。
⇒甘いおやつや不規則な食事のリズム(だらだら食い)や歯みがき習慣(しあげみがきの不徹底)など家族でのケアがむし歯の発生に大きく影響しているのです。

どうしてむし歯は出来るの?

むし歯発生には大きく3つの要素があります。
子どもの歯の健康、そしてからだの健康のために、むし歯を予防すると共に生活習慣を見直しましょう。

歯・砂糖・細菌が重なった時にむし歯は出来ると言われています。
口の中では歯が溶け出す脱灰(だっかい)と、溶けた歯が再び元の状態に戻っていく再石灰化(さいせっかいか)が、日常的に繰り返し起こっています。
歯・砂糖・細菌が重なった時にむし歯は出来ると言われています。


  • ▲ 脱灰と再石灰化のバランスが
    とれているときは健康な状態!

  • ▲ 脱灰と再石灰化のバランスが
    崩れるとむし歯になるのです!
(1)口の中にはたくさんの細菌が住んでいます。
(2)細菌は食べカスや砂糖を栄養にネバネバしたものを作り歯の表面につきます。
  ⇒歯垢・プラーク
(3)歯垢の中で細菌は糖を酸にかえます。
(4)酸によって歯の表面が溶かされてむし歯になります。

仕上げの歯みがきをしましょう!

仕上げの歯みがきでお口の中をチェック

歯ブラシは鉛筆持ち
姿勢は前かがみ
磨く順番を決める
力を入れず毛先で磨く
声かけしてスキンシップ
ヒザで頭を固定

前歯の磨き方

人さし指と中指で唇をよけて磨く

奥歯の磨き方

人さし指と親指で頬を広げて磨く

毛先を使い分けよう

みがき残しが多い場所
歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間、奥歯の溝、前歯の裏側
使い分けのポイント
生えかけの歯やその周りは、すき間が多くなり、デコボコした部分が多くなります。ブラシのピンク色(つま先)の部分は細かい部分を磨くのに適しています。

健康な歯を守るために

フッ素の効果
その1 出来はじめのむし歯を治す。(再石灰化促進作用)
その2 むし歯菌の酸に溶けにくい歯をつくる。(歯質の耐酸性増強作用)
その3 むし歯菌の働きを弱める。(酸産抑制作用)

当院では、フッ素は、3,4か月に1度とお勧めています。

予防歯科

一度むし歯の治療をして修復した歯がまた新しくむし歯になった時、これを「二次う蝕」といいます。
二次う蝕は、詰め物の下、その周囲、歯肉と接した部分に発症します。 一度治療したからといって、そこが二度と虫歯にならない・・・というわけではありません。
治療を行った場所は、治療を行わなければならなかった何らかの原因があり、リスクの高い場所です。 虫歯や歯周病は慢性疾患であり、治療後も細菌のコントロールが必要です。
確実なメインテナンスは治療の一部です。

シーラント[保険適用]

奥歯の溝を薄いプラスチックで塞ぐ虫歯予防法です。奥歯の溝は複雑な形をしているので虫歯になってしまうことがありますが、シーラントで奥歯の溝を塞ぐことにより、奥歯の溝の虫歯を防ぐことが可能です。

フッ素塗布[保険適用]

歯に高濃度のフッ素を塗布する方法です。十分な効果を得るためには、年2回の塗布が必要です。フッ素塗布のためだけに通院するのは面倒と思われがちですが、虫歯の治療や定期的なメンテナンスの際に処置を行うことが可能です。虫歯予防率は約50%です。

小児口腔外科

歯のケガ

転倒、落下、あるいは顔面強打によって歯が折れたり、唇や舌にケガを負ってしまった場合には、速やかな対処が必要です。当院では緊急の受付も対応しています。

上唇小帯異常[治療年齢:10歳前後]

上唇小帯とは、上唇の中央から歯茎に伸びる筋のことです。
胎生約3ヶ月頃に発生し、生後1歳未満までは歯の近くに付着していますが、年齢とともに上顎が発育するため、その付着部位が徐々に上方へ移動します。上唇小帯異常とは、その付着部位が上方に移動せず、しかも筋が太い場合は永久歯の真ん中が閉じることができずに離れた状態です。唇の動きや、筋が邪魔してブラッシングがしにくいなどの障害をきたします。
筋が細く自然に切れたり、成長とともに自然に治る場合もありますが、永久歯の間が離れるような状態の場合は切除することをお勧めします。上唇小帯の切除は歯茎に麻酔をしてレーザーで処置します。なかには後戻りする方がいますので、再び治療を行う場合もあります。

舌小帯異常[治療年齢: 6歳前後]

舌小帯とは、舌の裏側にある筋のことです。
舌小帯異常は舌小帯強直症が主であり、筋の短縮により舌の運動が制限され、授乳困難、言語障害、舌突出癖、咀嚼障害などの原因になります。
舌小帯強直症は下記の3つに分類されます。

1度…十分開口させ、舌尖を挙上しても口蓋に届かないもの/舌尖がくびれて2つに見えるもの
2度…舌尖を挙上しても、咬合平面によりわずかにしかあがらないもの
3度…舌尖をほとんど挙上し得ないもの

また、舌小帯強直症には、小帯が挙上訓練により伸展する粘膜性のタイプと伸展しない太い線維性のタイプがあり、舌小帯切除手術は、舌の運動障害や構音障害の有無によって実施されます。舌小帯切除により、舌尖の挙上が可能になり、運動範囲は広くなります。発音障害については3?4歳までに行えば、自然治癒も考えられます。なかには後戻りする方がいますので、再び治療を行う場合もあります。

イクちゃんサービス

子育てにやさしいイクちゃんサービスに入っております。
子守をさせていただき、授乳、おしめかえなど、スペースをご用意しております。